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■製品解説・戦災復旧客車

2023年4月28日更新
車種選定の理由は、「製品化はまず望めない」「窓が少なくて切り抜きが簡単」「出来が多少荒くてもそれはそれなりにそれらしく見える」「たまたま資料がある」「重要な歴史の生き証人なのにあまり顧みられない」…。マニ3形式は元電車の切妻大窓車、スユニは元客車の折妻車です。スニ73・75にはオハ70の、マニ74にはオハ71の、それぞれケガキ線を入れてあります。資料は「とれいん」1995年8月〜1996年1月、「国鉄客車・貨車ガイドブック」誠文堂新光社刊、「サイドビュー国鉄一般形客車」レイルロード刊、ほか。
なお、KitcheNが上記の全形式を含め数十形式ほどの真鍮エッチング製車体素材を発売していましたので、現在でも探せば在庫が残っているかもしれません。

・組み立ての際の注意点

 ・マニ72・スニ73・マニ74(元電車)
 車体はただの箱ですので、補強を目一杯入れて、直角と平行に気を付ければ問題はないと思います。屋根の曲げは旧形国電と同じです。他社の製品を参考にしてください。扉は、ケント紙で作るとかなりごつい出来になります。普通紙にコピーして作ったほうが良いでしょう。あるいは市販の客車用・国電用エッチング製パーツが使える箇所もあります。このほうが車体の強度が上がるので、これもお勧めします。荷物扉のパーツもどこかで出していただけるとありがたいのですが…。屋根には屋根布の代わりに薄い紙を貼ります。なるべく遅乾性の接着剤を使い、ゆっくりと位置あわせをしてください。紙の寸法は、型紙に書いたのはあくまで目安です。何せ接着剤の水気で貼っているうちに紙が伸びてきてしまい、最初から必要寸法に切ったのでは余りますから…。幅22.5mm、長さ109mm/129mmを切断時の寸法としてあげておきます。あるいは型紙の切り抜き前にコピーを取って屋根部分をお使いいただいても良いでしょう。車端部は、紙の端を0.5mm強はみださせ、妻板側に折って瞬間接着剤で固めます。

 ・スユニ72/マユニ78(元客車)
 妻板は折妻ですが丸屋根ではありません。組立自体は上記の元電車の車輌と大差ありませんが、本形式では雨樋及び屋根布押えが整備されていますので、屋根に薄紙を貼る工程はなく、代わりに雨樋の取付が必要になります。屋根のカーブも一般客車と同じとなります。デッキ扉にはレイルロード社製のパーツなどが使用できます。
 製品の側板だけを利用し、屋根・妻板等に既成の丸屋根車輌のものを流用することも可能でしょう。(現役のスエ78に近いものができます)

 ・スニ75(元電車/元客車)
 妻板を折妻にするか平妻にするかで、元電車か元客車かを選べる構造です。その他の組み立ては他の形式に準じますが、車端デッキの多い形式であるため組み立てや補強は面倒かもしれません。原形のオハ70として組み立てるのも楽しいでしょう。


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